Simらしのなく頃に+Oblivion日記

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OBLIVION日記外伝その56

クエスト名「Honor Thy Mother」
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生き残りのBlack Hand全員がNight Motherの指導を仰ぐべく、Lucien Lachanceが無惨な姿を晒すApplewatchを出立した。その中には本当の“裏切り者”、Mathieu Bellamontも含まれている。

向かった先はBravil、Lucky Old Lady像。


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f0049366_1736308.jpg「見なさい、Night Motherよ!住民はこの像をLucky Old Ladyと呼んでます。彼らは本当はどれほど幸福なのか分かっていない。この石像はDark Brotherhoodが最も尊ぶべき背徳の地を隠してるのですよ。Night Mother自身の墓所を!」
儀式を執り行うというArquenは、幾分興奮して石の像を指した。
やはりNight Motherはすでに死んでる。
墓所がLucky Old Lady像の下に隠れされてるとは思いもよらなかったけど。

「すぐに始めましょう。私が呪文を唱えれば、それで地下聖堂に降りてNight Motherに謁見することが出来るのです。私はこれが人知を越えた事だと知っています、怖れないで。後に続くだけでいい、貴女は大丈夫。さぁ、行きましょう、未来を探しに。よろしいわね?」
どうやら見た目一番若いArquenが残ったBlack Handのリーダーらしい。Elfだから容姿で年齢は計れないが。
Arquenは振り返ると早足でLucky Old Lady像の正面に立ち、その呪文とやらを唱えた。

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「不浄なる母よ!我らBlack Handは願う!自身を現したまえ、最も偉大なるNight Mother、我らを導きくださりますよう!」

どう聞いても呪文というより只の祈願だが、しっかり効果はあるようで、Lady像はまるで雑巾を絞るが如くねじ曲がり、不気味な姿、枯れ木のような老婆の姿へと変貌した。
Black Handのメンバーは台座に現れた扉からぞろぞろと下へ降りていった。

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Dark Brotherhoodとクライアントの契約の仕組みがようやく分かった。
ListenerのUngolimが毎晩この場に来ていたのは、文字通りNight Motherの言葉を聞く為だわ。“黒の聖餐”はNight Motherを召喚する儀式で、願いを聞き届けたNight MotherがListenerに伝え、Speakerが依頼人と契約を結んだ後、各聖域の殺し屋たちに斡旋されるわけか。
…でも、Lady像はCyrodiil帝国が存在した第一帝政からある。Night MotherがDark Brotherhoodを作るずっと前のはずだけど。

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後に続いて降りてみると、聖堂というより野盗、山賊のねぐらといった風情で、辺りは無造作に石棺が積み上げてある。正面祭壇上に成人の、その周囲には多数の小さな遺骨が散乱している。その傍らですでにBlack Handは一人の幽霊を前に整列していた。
Dark Brotherhoodのグランドマスター、Night Motherだ。


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“かのような冒涜は何故じゃ、誰が永き妾の眠りを妨げた?”
「もっとも敬愛するNight Mother!大いなる背徳の聖母!お願いでございます、我らは今この時、貴女の慈悲にすがっております!Black Handは導きを求めているのです!」

Night Motherは尊大な老婆だ。Arquenは平身して懇願しているが、鼻でせせら笑うが如きあしらい。

“あぁ、そういうことかえ。妾はお前達を待っておった。今やListenerはSithisの前に跪いた、その跡継ぎも同じようにな。裏切り者はお前達の中におるぞ”
「裏切り者は死にました、母よ。我らは祝福を賜りたく参りました。我らの一人をListenerにお選び下さい、我らBlack Hand再生の為に!」
“愚かな小娘だね、Lucien Lachanceは今際の息までSithisに仕えたわ。Black Handは裏切りに汚れたまま。再生は叶わぬぞえ”

Night Motherがニヤリと笑ったように見えたその時。

「もういい!こんなのは沢山だ!お前等みんな処刑する、私を苦しめてくれた礼になぁ!お前等のNight Motherも始末してやる、それでDark Brotherhoodは終いだ!!」

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裏切り者Mathieu Bellamontが鞘をはらって、隣に立つBelisarius AriusとBanus Alorの二人を一瞬で切り捨てた。Night Motherは身じろぎもせず、Arquenただ一人が取り乱し叫んでいた。

「そんな!裏切りが!裏切り者が生きていた!?Mathieu Bellamontが!?Night Motherをお守りして!彼を殺して!!」

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Mathieu Bellamontは切っ先を私のほうに向けて笑った。
「…好きにしなさい」
私は姿を消して修羅場から距離をとり、祭壇まで下がった。

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目標を見失ったMathieu Bellamontは狂ったようにNight Motherに斬りつけた。Arquenが必死に引きはがそうとしてるが、Mathieu Bellamontは手を休めることなく滅茶苦茶に剣を振り続けた。Night Motherは傷一つ負うことはなく、只じっとMathieu Bellamontの姿を眺めていた。
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Mathieu BellamontにNight Motherを殺すことは出来ない。彼女は生きてはいない。今ここにあるのは只の影。

「気は済んだ?」

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可哀想に…

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Mathieu Bellamontが外道に堕ちてまで復讐を誓った相手は、遠い昔に人間を止めてしまった。Night Motherの亡骸が眠る祭壇の周りに散らばるのは、彼女が産んだとされる五人の子供だ。その姿は赤子のまま。墓所といいながら、Night Mother自身も赤子も埋葬されてはいない。彼女は…
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聖域の扉に描かれた絵を見るがいい。幼子にMehrunes Razorを向けるNight Motherの姿を。この老婆の姿をした影はSithisに何かかも、魂、幼子まで差し出して、この地下に封印された。自らに呪いをかけたのだ。人の怨嗟を聞き届け、それを殺しに取り憑かれた者に伝えるという仕組みを担う為に。自分の生み出した暗殺者のギルドが永遠に無くなることがないように。


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“そうよな、ようやく会えたの。妾はDark Brotherhoodを通じてお前の奇妙な旅を辿っておった、若者よ”

面前に歩み寄ったNight Motherの姿はDunmerだった。やはり、Morag Tongを抜けたNight Motherか。

f0049366_1753074.jpg“老いたるBaenlin…Adamus Phillidaの処刑…Draconis一家の追跡と殺害の手並み…Cheydinhal聖域の浄化。お前は、只の下っ端の身で我がBlack Handの半数さえも単独で処刑してしもうた”
「…」
“ほぅ、克己じゃのう?妾の惨い面相と向かい合って、なお沈黙を守るか。お前の無言の忠誠は賞賛に値する。他の子等もかような敬意を払ってくれていればの…分かるか?妾はMathieu Bellamontがまだ子供であった頃から、阿奴を知っておった。復讐を望んでいることをの。Listenerに知らせることも出来たが、せなんだ。妾は無能な者を贔屓せぬ。Ungolimは軟弱じゃった”
「…」
“有り体に言えば、妾はMathieu Bellamontに破滅の道を歩ませておいた。阿奴を妨げるお前と同じよ。我らの畏敬の父は予め知っておった、お前が裏切り者に敗北をもたらす。まさにこの地下聖堂でな。お前は選ばれておった。新しいListenerに!お前は強く、賢い。そして、その心は夜の闇のごとく暗い。お前が母の子宮より出でたその時より、Sithisはお前に目を付けた”
「…」
“「聞く者」としては十二分に寡黙だの?よかろう。今は起きた出来事全てに思いを巡らせる時間じゃて。さ、好きにせよ。聖堂にあるものは自由にしてよい”

…ようやく話は終わりか。Night Motherは夢で見た光景を語ってるだけで、彼女にとって現実はすでに“全ては心では捕らえることの出来ない霧のようなもの”。復讐劇の幕は下り、私の出番も終わった。


「何もいらないわ」
私のぶっきらぼうな返事にNight Motherは笑った。
“いいじゃろ!お前の本当の旅が始まる!我らはすぐに懇意となろう、お前と妾だ。ハハハハハ!追っ払う前に、そうだの、特別なプレゼントを贈ろうか。お前はBlade of Woeをまだ持っておろう。 Lucien Lachanceが最初の出会いで預けた武具だ。今、その真の力を解放してやろう!さよう、お前はBlade of Woeが以前よりほんの少しだが…強力になったことを知る。でわの。聖堂を出て、死の息まで畏敬の父に仕えよ!”


Night Motherの最後の言葉とともに、私たちはBravilのLucky Old Lady像の地下からCheydinhal聖域へ跳ばされた。自らの役割に戻るべく、Night Motherは再び眠りについた。


この世には時折Night Motherのようなものが現れる。人間であることを止めて、神や悪魔の力の一部を身に受けた者たちだ。Tribunalや最初のDivine Knight、Pelinal Whitestrakeのように。様々な奇跡を起こすが、当人は只眠り、夢見るが如く現世を眺めているだけ。消失したDwarfたちの言葉を借りるなら、只、世界を動かすシステムになる。殺す事も滅することも出来ない。システムを使う者がいなければ存在しないも同じだが、残念ながら他者を呪うほどの殺意を抱く者は無くならない。三度の飯より殺しが大好きな殺人狂もだ。これからもNight Motherは幸せな悪夢を見続ける。



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私と共に帰還した“Speaker”のArguenは、律儀にも早々と“Listener”の仕事の説明を始めた。曰く、

「私はここで聖域の復旧に努めます。新しいメンバーも募りましょう。貴女には新しいお勤めに邁進していただきます。Bravilにあるあの像はNight MotherとListenerを繋ぐ役割を果たしています。貴女は週に一度、像を訪問してください。お話をされるように。名前と場所の入ったリストが差し出されます。それらはNight Motherに祈った者たちです!Speakerの訪問を要求しているのです。誰かの暗殺を手配をする為ですね。貴女のすべきことは週に一度、像を訪れ、名前と住所の入ったリストを受け取り、それを聖域にいる私に届けて下さることのみ」

つまりBlack HandのリーダーにしてDark Brotherhoodのエグゼクティブのお仕事は、只のメッセンジャーボーイなわけだ。まぁ、条件は殺人狂でさえあれば誰でも構わないのだから、そんなもんだろう。
勿論、私は壊れかけの組織の再生事業に手を出す気は全くない。

Black Hand唯一の生き残りであるArguenは…なんというか、骨の髄まで秘書根性が染みついた女で、間違っても自分がトップになろうという気がない。後で知ったことだが、彼女はDark Brotherhoodで一番の古株なんだそうな。彼女は有能だが殺人狂と言うわけでもなく、それゆえListenerに選ばれもしなかった。Arguenは勝手に私に忠誠誓ってるので、彼女を連れ出して聖域を閉鎖することにした。当分はウチで執事でもやって貰おう。


いつの日かまた殺しに取り憑かれた者が、あの幸運の像の膝元でNight Motherの声を聞くだろう。その時再びDark Brotherhoodは現れる。Night Motherがある限り、殺人狂の楽園は永遠に失われることはない。

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by yamanobe26 | 2007-04-04 18:01 | Oblivion日記外伝
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