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クエスト名『The Wasteland Survival Guide 3』
点々と並ぶ地雷を避け、慎重に壁沿いを進むと風きり音に続いて今度はタンと着弾した音がはっきり耳に届いた。 家一軒挟んでむこうで盛大に爆炎をあげる廃車。こっちの位置が見える?崩れた家屋の裏側なんてどうやって… ピクニックの目的地、町中央の公園に辿りつくと正面、廃ビルの上に朝日を浴びたシルエットがくっきり。ひっきりなしにぶっ放してます。こんな遠距離じゃ勝負にならない。正面にビルの入口なし。裏へ回り込まないと! 危ない老人の持っていた鍵で町の建物に入れました。 "グシャ!!" ふん、Vault育ちをナメんじゃありませんよ。 回収した地雷と引き替えにMoiraさんが出してきたのはStimpack…私が大怪我して戻ると予想してたんですね。 「ね、洗いざらい教えて。何があった?地雷を回収するってどんな感じ?」 「大変でした。街中に仕掛けてあるんですよ。狙撃してくるお爺さんまでいたし」 「全くのゴーストタウンじゃなかった?そうなの?」 「えぇ、酷い目に会いました」 「ふむ。プレッシャーの掛かる環境で冷静な仕事ぶり、ナイスな実例だわ。私の本に相応しい。あぁ、判ってる、判ってる、当分爆弾は見たくない、でしょ?でも諦めなさい、アナタの行く道は爆弾だらけ。ほら受け取って、雨の日に遊ぶ玩具一組」 Moiraさんは約束の品、Frag grenadeをゴロゴロとカウンターに並べ、自分は手に入れた玩具で遊んでます。 「この地雷を見てよ。これは私にアイデアを提供してくれる」 地雷のサンプルを持ってきたら何か作ってくれるとか言ってましたっけ。彼女はササッとペンを走らせ、仕様書一枚いっちょ上がり。会心の作だそうです。どれどれ… “Lunchbox、Cherry Bomb、Sensor Module、10Bottlecap…チープでイージー、ドゥイットユァセルフな爆弾、Bottlecap Mineは驚きの威力。アタイに触れると怪我するぜ!” “王冠爆弾”。お、怖ろしい…なんて怖ろしい爆弾を考えるですか、この人は! 「凄いモノで出来た凄い武器、その通り。でも、自分で作るのも簡単」 ちなみにここでの通貨は瓶の蓋です。 『The Wasteland Survival Guide 』の第一段階と称してMoiraさんが提示したリサーチは三つ。目出度く二つ終わって残りは一つ、でもそれが一番の難関。放射能汚染の人体実験ってマジでやるんですかぁ? 「そうそう。その件で手を借りたいの。物の本ではいろいろ読んだけどさ、まだ生の実例にはお目に掛かってないのよね。ずっとってわけじゃないけど、とにかくよ。その影響を研究するためにちょっと放射能に汚染されてみて欲しいわけ。あぁ、勿論、死ぬほどじゃなく。そうなる前に私が治してあげる」 「…ちょっとって…どのくらい?」 脈ありとみたMoiraさんの顔がニンマリ。 「あぁ、アナタ素敵よ、桃みたい。もしくは、現代においても過酷な放射能を浴びてなお生育するタフな果物かしら。そうね。基本、病気になるには200 radで充分だけど…もし600を越えたら実験は更に正確さを増す」 「600!!!そんな無茶な…」 致死量までは届かないけど、蓄積したら身体機能が滅茶苦茶になるレベルだ。 「すぐに戻ってくれば大丈夫だって。ちょちょいのちょいで治してあげるからさ」 「そういう問題ですか!?」 「だから心配しなさんな。ナイスなご褒美を用意しておくってば。戻れば放射能を浄化する牛のミルクがなみなみと待ってるわよぉ」 Moiraさんの相手をするのは常識人にはキツイっス。…ナンカ疲れちゃいました。 「どうしたね、嬢ちゃん。浮かない顔して?」 「はぁ…ちょっと気の滅入るような事がありまして…え…と」 「それはいかんな、Walterじゃ。そこの水質浄化装置の面倒を見てる。この錆び付いたポンコツでキレイな水を維持しとる…今のところは、じゃが」 「…え?」 「うんにゃ、この老いぼれプラントが壊れかけとるのは皆知っとるわい。コイツを動かせるのもこの町では儂一人よ」 Walterさんがタバコで指さしたのはWater Purification Plant。水質浄化の施設。つまりこのご老人が住人の生命を護っているわけです。 「それは大変なお仕事ですね」 老人は深く紫煙を吐き出した。 「…儂は随分と長くこのプラントで過ごしてきた。それでも町中の水漏れする配管の面倒は見きれんがの」 眼下の町、所々水が噴き出しているのは私も知っている。 「ありますね、水漏れしてるところ。勿体ない」 同情的な響きにWalterさんの顔の皺が少しだけ緩んだ。 「そうじゃ。儂は流れ者に期待はせぬが、もしお嬢ちゃんに腕があるなら、水漏れ箇所を探して修繕してもらえんかの?」 「Walterさんは修理出来ないんですか?」 「出来るとも。じゃが日のあるうちは探すのも叶わんでな。儂が手を休めることが出来るのは夜中に元栓を閉めた時ぐらいじゃし、水を止めたら何処が水漏れしちょるか判らん」 なるほど、ごもっとも。 「おまかせ下さい。こう見えてジャンク屋見習いですから、修理は得意です」 「すまんの」 一服を終えたWalterさんは、再び錆びだらけのバケツと格闘するべくプラントへ戻っていった。 水漏れしている箇所は全部で三つ。圧力弁のバルブを締めることで止められるけど、バルブ自体が見つかりずらいのもあるので注意深く探す必要があるそうです。 これで全部。Walterさんに作業完了の報告をしましょう。 「あぁ…判っとる、プラントの圧力が上がっておる。水漏れの修繕は済んだようじゃな、ありがとう、嬢ちゃん。ありがとう!」 感謝の言葉を繰り返したWalter老人は工具をおろし、額の汗を拭った。 「じゃが、またイカれるのは時間の問題じゃろ。いつもお前さんのように直せる者がいるとは限らん。一つ取引をせんか?」 「取引?」 「Scrap Metalを手に入れてくれるなら報酬を出そう。外ならゴロゴロしとるじゃろ」 Scrap Metalはクズ鉄の類。どこにでも転がってる。 「えぇ、まぁ…それで問題が解決するなら」 「決まりじゃな。これで少しは調子が良くなるだろうて。そいつがあればプラントを維持出来るし、町の水も新鮮に保てる。幾つでもいい、見つけたらすぐ戻ってくれ」 「はい」 立派なご老体もいらっしゃるんですよねぇ。町を地雷だらけにした何処かの爺とは大違いだ。Walterさんのお手伝いをして気分が晴れました。うん、くよくよしてられない。 私も頑張らないと!
by yamanobe26
| 2008-12-12 22:40
| Fallout3日記
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