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クエスト名「The Duellist」
Hoarfrost城をより快適にする三つのサービス、二つ目は鍛冶場。Ignatius Essaganはかつて働いていた孤児院の出身者Bodean Monseyを候補に挙げた。彼はAnvil城のOrrinに弟子入りしている。勿論、盗賊ギルドの裏稼業ではなく表の鍛冶職のほうだ。 「こんにちは、Orrin。Bodean Monseyって、君?」 「ちわっス。何か俺に用っスか?」 「腕の良い鍛冶職人を捜してる。Hoarfrost城の」 Bodeanは褐色の肌にドングリ眼がキラキラしたRedguardの好青年だった。Ignatiusの話だと鍛冶一直線の熱血くんだそう。 「…あーそれでEssaganさんが俺のことを、いい城就きの鍛冶屋になるっていった、スか?嬉しいっスねぇ。あ…でもVileneがいるんだよなぁ」 「…彼女?」 Bodeanは何故か太い眉をへの字に曲げて憤った。 「あのクソ野郎!聞いて下さいよ。城勤めは嬉しいス、ホントに。でも彼女を残してはいけない。変態がウロウロしてるこんなとこには」 「…変態?」 「すいません、俺旨く説明出来なくて。Vileneに聞いて貰えますか?将来を誓い合った仲なんス!彼女美人だから、おかげで虫が寄ってきて」 「…虫?」 Bodeanは嫌悪も露わに吐き出した。 Vileneは城の小間使い。Bodeanと彼女はいい仲だが横恋慕する輩がいる。相談役のValgus Hertarianという男。なんでも決闘狂のセクハラ上司で、盛のついたオスさながら彼女に付きまとってるんですと。 「…」 「もしここから連れ出してやれたら…彼奴から…そうだ!!姫さんの城はメイド要らないっスか!?コックでもいい!Vileneの料理は旨いっス。あぁ、その…家事が生き甲斐で、プロっスよ、その手の」 …なんだ。Ignatiusのヤツ、自信たっぷりにメイドは見つかるとか言い切ってたのはVileneを知ってからか。 「願ったり叶ったりよ。メイドとコックも募集中」 「こいつはパーフェクトだ!Vileneと俺は姫さんの城で働く、ここから逃げ出せるんだ!あとはValgus相談役をどうするか…彼奴はVileneを手放す気が全然ない。出て行くと知ったら彼女に何するか…」 Bodeanは口を濁した。 「何?いいわよ、言って」 「こんなこと頼むのはヤなんですけど…あ、いえ断って貰ってもいいっス。Valgus相談役がいなくなればみんな喜ぶかなと」 「…本気でいってるの?」 「勿論、名誉に悖るような事を頼んだりしません。Valgusは高慢知己で…すぐ怒るんですよ、おまけに決闘キチだし」 つまり、Valgus相談役を挑発して決闘に持ち込み合法的に始末しろ、それがBodeanの頼み。 手口そのものは私もよく使うけど、これは明らかに暗殺者の領分。少なくとも聖騎士だとかチャンピオンだとかの称号を持つ者に依頼する仕事じゃない。言い出した本人もそれは承知しており、謝罪してきた。とにかく一度Vileneに会い、その上で結論を出して欲しいと言い残して彼は鍛冶場へ戻っていった。 小間使いVileneの職場はダイニング。会ってみましょう。 「とにもかくにもValgus相談役がいて…あの人貴族で私より偉いから、絶対に出してくれないです。汚らわしい蛇のような男!」 Bodeanがのろけたように、Vileneはサファイヤブルーの瞳が涼やかな娘だった。Hoarfrost城行きを歓迎してくれたが、やはりValgusがネックで職に就くのは難しいとこぼした。ほとほと参っているのが憂い顔にアリアリ。 「信じられます?あの嫌らしい男は人の耳元で卑猥な言葉を囁くんです。…酔っぱらった時なんて、にやけた顔で脅されたわ。彼奴は悪党よ。死んじゃったほうがいい。…なんとかしないと。周りの人の平和の為、とりわけ私の為にも、絶対」 ふむ、気が変わった。Valgus Hertarianは権威を嵩にきた最低男か。真に護るべきは女の尊厳だ。セクハラ男なんぞこの世から駆逐するに限る。 「彼奴は毎晩10時前に食堂で夕食をとって出かけます。灯台を一人で散歩するのに。こんなのどうでしょうね、彼奴を着けるか灯台で待ち伏せる…彼奴が一人でいるところを…」 「ストップ。それは暗殺者の仕事」 ですよねーとVileneはごまかし笑いを浮かべた。綺麗な顔して何考えてるんだか、これだから女は怖ろしい。だいたいセクハラ男を隠れて殺るなんてこっちが負けてるみたいで面白くない。正々堂々、合法的に裁いてやる。BodeanのアイデアをVileneに聞かせると、彼女はポンと手を打った。 「彼奴、確か日記を私室に置いてたんじゃなかったかしら。他の人からそんな話を聞いてます。えぇと、私は今まで何とか入らないようにしてたので、入ったら何されるか分からないですし」 「日記ねぇ」 「とにかく、何か役だつことが書いてあるかもしれませんよ?Valgusの弱点が判るかも。貴女におまかせします。まぁその、気を付けて下さいね」 Vileneと別れて直接Valgus相談役に面会してみたが、さすが決闘マニアでも簡単に挑発には乗らなかった。となると日記がポイントか。やっぱ臓物を抉るような悪態をつくには相手のコンプレックスを利用しない手はない。…うわぁ、なんか私酷い女みたい。 「こんにちは、Lex隊長。お勤めご苦労様」 そういえばこの御仁がいたっけ。 “Wait a minute, you ain't heard nothin' yet!” また後で会いましょ、隊長。 “Vileneがまたもや私を拒絶した!確かにあの娘は私を何かと怒らせる。年頃の娘というのは口の利き方を知らんな、何故ああも私を拒むのだ。そんなことが許されるのか! いやいや、しかし私も誰かを見つけねばならん。もう時間は過ぎてる。分かってる、私がもういい歳なのは、そうだ分かってるとも!何故にこの頭なんだ!何故に世の男は禿げ頭ぐらいで苦しまねばならん?そんなことが許されるのか! 何が私を遠ざける、年頃の娘から。額の下に落ちくぼんだこの眼か。それが私の真摯な情熱を覆い隠してしまうのか。それともこの顎なのか?弛んで、昔よりずっと緩くなってしまったこの顎か?忌々しい。 おのれぇ、自己嫌悪か、充分だ。ペンを置く時間が来た” …たははは。文面に悲哀が漂ってるわ。 「Gray Fox、見参」 こういう台詞はGray Foxのときしか言えない。 自分の容姿に山ほどコンプレックスを抱える男、Valgus Hertarian。男は顔(が全て)じゃないんだが、それを言っても詮無い。人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ。日記をヒントに、豚のような陥没眼だとか、息が泥沼なみに臭いだとか、ヨボヨボの腰曲がりだとか、禿の癖に女が欲しいのかとか、腕と編み針の区別がつかないとか、贅沢病のデブとか、頬がガバガバの袋みたいに垂れてるとか、Clammfearみたいな鼻の穴だとか、女の扱いも知らないのかとか…まぁ、このうちからダメージの大きい三つを選んで耳元で囁いてやったら“中庭に出ろ”と簡単にキレた。 「ホントにやるの?後悔してもしらないわよ」 最後通告に相談役はフッと笑い、嫌らしく舌なめずりをして腰の剣に手を掛けた。 ま、あとは記すまでもない。 Valgusが乱心して奥方Umbranox夫人を襲い、愛妻家で知られる伯爵の手討ちにされたことはすぐに城内に広まった。 「私は何もしてないけど。御前で抜刀するなんて、彼奴は頭がおかしかったの、それだけよ」 礼を述べるのは相手の名誉を汚すと気付き、Bodeanは言葉を飲み込んだ。 「Hoarfrost城へはすぐに来れる?」 「そっスね、もうVileneと俺は自由だ!大手を振って約束した通り、姫さんとこへ行きます。すぐ準備しますよ、城で待ってて下さい。鍛冶屋になる!それが俺の夢っスから」 夢が叶う、念願の鍛冶場が持てると、Bodeanの瞳が輝いていた…って綺麗にまとめておきましょ。
by yamanobe26
| 2008-05-23 21:00
| Oblivion日記MOD編
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