カテゴリ
ご注意 Simらし本編 Simらしスナップ Sims2使用素材 Fallout3日記 Index Fallout3日記 Oblivion日記 Index Oblivion日記本編 Oblivion日記外伝 Oblivion日記SI Oblivion日記MOD編 Oblivion日記W Skyrim日記 Index Skyrim日記 その他のジャンル
最新の記事
|
クエスト名「Untaxing The Poor」
「全ての盗賊ギルドのメンバーは彼への忠誠を誓う。ギルドマスターみたいなものがいるとするなら、彼だ。彼は永遠に存在し続ける。その責を負ってから300年、あるいはもっと経ってるか。私には本当に人間なのかさえ確証が持てないがね」 伝説の男Gray Fox。その評判は両極端。Armand Christopheやギルドメンバー、Waterfrontの住人からは多大な信頼を得る一方で、帝都住人からはゴキブリのごとく嫌われている。 「おおやだ!お尋ね者よ。泥棒の首領でしょう?危険だって噂よ。乞食たちは彼のスパイだって」 「クソ泥だ。捕まったら絞首刑になるがいい。うまく逃げてやがるがよ。乞食どもが奴の目と耳だ」 勿論、ガードの中にも熱心なファンがいる。 「只の盗人だ。盗賊ギルドの頭目だそうだが。何の冗談かな!君、ギルドを作ってる多数の泥棒を想像することができるかね?貴族は奴を嫌ってるが、貧しい者と物乞いは彼を慕っている。とくにWaterfrontあたりでは」 Hieronymus Lex。ガードたちのリーダーの一人。他の事件を放り出してGray Fox逮捕に情熱を傾けている、いささか困った御仁。 私がGray Foxに会うには盗賊ギルド内である程度の地位まで出世する必要がある。そして出世するには泥棒稼業に精を出す以外にない。 盗賊ギルドへの加入が認められた翌日、商店街へ出かけた。今晩の下見の為だ。普通に高値で商いされる物品は武具類だから、一般家庭にお邪魔してくすねてくるより武器屋・防具屋に押し入るほうが簡単。下見をしても怪しまれないし。獲物を物色して商店街を徘徊してる最中にArmand Christopheに出会った。真っ昼間、ガードと仲良く雑談中。大胆不敵、堂々としたもんだ。 「ええ」 盗賊ギルドのメンバーは予想以上に多い。しかもそこかしこにいる。私が新入りと知っていて皆、気軽に声をかけてくるんだが…帝都って泥棒天国だったのね。 なんてことない日常も一皮むけばあずかり知らぬ事情が一杯。裏の世界にちょこっとでも脚を踏み入れてみると、世の中が違って見える。 深夜。帝都商店街の防具屋『The Best Defense』。本日の職場。 主人のMaro RufusとVarnadoは酒場で飲んだくれていて不在と先刻承知。とっとと片づけますか。 泥棒するにあたり注意事項は一つしかない。見つからないこと、只それのみ。鍵開けや侵入、盗みを働く瞬間を気取られなければ通報、逮捕はされない。ガード連中は勘が良いので見ていなくても安心はできないけど。ま、今日のお仕事は問題ない。家人は留守だし夜中は巡回するガードも少ない。魔法で扉を解錠して侵入し、昼間目をつけておいた防具類をゲット。 真面目にせっせと盗賊やってる人には悪いけど、やっぱり馴染みの店から盗むってのは気が引けるのよ。だから一応代金を置いていく。Daedric製のブーツ。1000はする高級品だから十分お釣りがくる。何、我が家の倉庫には百を優に超える高額アイテムが山積み状態。金が唸って困っとるぐらいですわ、ゲハハハハ。 問題なく仕事を終え、換金する為に帝都を出てBrumaへ向かった。 「Gray Foxとこの奴だな。故買屋に用か?」 「ええ、これお願い」 昨夜の戦利品を並べるとOngarはつまらなそうに値踏みを始めた。たいした品じゃないのは分かってる。鉄製、スチール製の防具だもの。最中、彼は『長老』の仕事について少し話をしてくれた。 「Armand ChristopheとS'krivvaはCyrodiil中のガードと裁判官に特別なコネを持ってる。表だった令状をチャラにして、罰金を半額免除で済ませるんだ」 …なるほどぉ、それで公的には盗賊ギルドが存在しないことになってるのね。早い話がみんなグルじゃん。 「ふむ、いいだろ。私は眠いんだよ」 Ongarは鑑定を済ませて代金を支払うと家を出て行った。寝るんじゃないのか? まずは200gold分の経験値ゲット、これで“特別な仕事”がいくつか出来るはず。 小屋を出るとお隣さんも出勤のよう。 Armand Christopheは変わった男で、気真面目で律儀。時間に正確でやけに形に拘る。それでいて別段頭が固いわけでも、融通が利かないわけでもない。職業意識の高い泥棒さんだな。 「Gray Foxが問題処理を頼んできた。君にまかせるよ」 「問題って?」 「Hieronymus Lexが本当にWaterfrontの住民全員から税金を徴収しやがった。君の仕事はその税金を回収すること。出来るかい?」 「Hieronymus Lexってガードの隊長の?」 「ん、警備兵の馬鹿隊長。歩く法と秩序だな、ありゃ」 Hieronymus LexがGray Foxを追っているのは個人的な怨恨だってもっぱらの噂。なんでも2年ほど前にArmandを逮捕した際、Gray Foxに恥をかかされたらしい。以来他の仕事はそっちのけでGray Foxを追っている。 「Gray Foxはもう300年以上もギルドを率いている。彼はWaterfrontの貧しい民を常に守ってきた」 「泥棒にしては立派すぎない?」 「Waterfrontの人間はとても貧しいんだよ。法律でそれが出来るにせよ、慣習として街は彼らから税金を徴収してこなかった。集めた金額では収集にかかる費用をほとんど賄えないんでね。Gray FoxはWaterfrontの貧しい者の保護を約束した。彼はこの不正を見過ごせない。これは道義的な問題なんだ」 弱者の保護が道義的ねぇ。とても泥棒の台詞じゃないけどなぁ。ここからは徴税人の給与にも満たない金額しか徴収できない。逆に言えば獲られた分を補填するのは簡単。微々たる金銭をばらまけば済む。なれどGray Foxは獲られた方を取り返すことを選ぶわけだ。…ますます会ってみたくなったな。 「いいわよ、やりましょう」 「よし。税金が保管されてる場所を探して、それを私のところへ持ってきてくれ。我々が返却できるよう、各住民が支払った際の徴税記録も必要だ」 「了解」 盗賊ギルドの“特別な仕事”その1は貧しい民から徴収された税金の回収。奪ったのはガードの隊長Hieronymus Lex。税金が保管されてる場所は、Temple地区とArboretum地区の間にあるSouth Watch Tower、監視塔兼ガードの詰め所だろ。Hieronymus Lexはその天辺をオフィスにしてる。 翌朝、再びガードの詰め所に入ると丁度Hieronymus Lexが巡回に出るところだった。 「The Gray Foxは転々としてる。何人か追ってはみたが、無関係だったよ。心配ない、どんなことをしてもあの悪党の尻尾を掴んでやる」 「忘れるなよ、俺たちは秩序と混沌の間に立ってる。俺たちがいなければ帝国は崩壊するんだ」 「分かってる。スリやこそ泥は自分たちを捕まえたりしないからな。我々がやるのが一番だ」 同僚と語らった後Lexは出て行った。朝っぱらから潤いのない会話してるわ。 「…」 その夜、取り返した金と徴税記録をArmand Christophe渡すと、彼は溜息混じりに呟いた。彼自身も4glod払っている。まぁHieronymus Lexがかなり頭の固い人間なのは確か。以前そのおかげで帝都をあちこちタライ回しにされたことがあったな。 一つ気になるんだが、徴税記録によるとMyvryna Arano、私にGray Foxの招待状を届けに来たDunmerの老女だが、彼女は税を免除されている。何故かしら? 「君は“追いはぎ”に昇進だ。おめでとう、君の新しいギルドのランクだ」 さっきまでは“スリ”で今は“追いはぎ”。…う、嬉しくないネーミング。 「他に仕事は?」 「珍しい像の入手依頼が来てる。Llathasa Indarys、殺害されたCheydinhalの伯爵夫人の胸像だ」 「え?」
by yamanobe26
| 2006-09-06 18:17
| Oblivion日記外伝
|
ファン申請 |
||