カテゴリ
ご注意 Simらし本編 Simらしスナップ Sims2使用素材 Fallout3日記 Index Fallout3日記 Oblivion日記 Index Oblivion日記本編 Oblivion日記外伝 Oblivion日記SI Oblivion日記MOD編 Oblivion日記W Skyrim日記 Index Skyrim日記 その他のジャンル
最新の記事
|
クエスト名 「Deliver The Amulet~Find The Heir」
唐突ですが、メガネを掛けてみました。気分転換よ、気分転換。 Brumaから帝都へやってきた私は、大学に向かう前に商店街のFirst Edition書店へ寄ってみた。図書館の多数の書架から望みの資料を探し出すのは面倒だし、書店にあるなら買うほうが簡単である。貨幣経済はこうして成り立ち、人間はこうして堕落する。店の親爺Phintiasから関連する2冊の本を買い取り、その脚で図書館に向かった。気分よ、気分。読み終わったら図書館に寄贈しようという善意よ。 2冊の本の題名は「Trials of St. Alessia」と「The Amulet of Kings」。帝国初代皇帝にして奴隷の女王Alessiaとその契約のお守りについて書かれているはず。 どれどれ。 「The Amulet of Kings」 “First Eraの初め、AyleidあるいはHeartland High Elfと呼ばれる強力なエルフ族があり、Tamrielの中心を冷酷さを持って支配した。気高く傲慢なAyleidは支援者を得ていた。危険なDaedra Lordたちと、Daedraと死霊の軍団である。これら恐れを知らぬ魔法の軍と共にAyleidは若き種族の人間を無慈悲に捕らえ、気の向くまま虐殺し、奴隷にした。 苦難にある人族を救うべく、Cyrodiilの始祖となる聖Alessiaは時の竜神、高貴なるAedraの統治者、Akatoshの救いを求めた。Akatoshは人の有様を憐れみ、尊き彼の心臓から血を流し、聖Alessiaへその竜の血を与え契約を結んだ。Alessiaの系譜が血に忠実である限り、AkatoshはOblivionの門を堅く閉じ、敵に、Ayleidの愛するDaedraを、Daedraと死者の軍を与えぬと。 この契約の印として、AkatoshはAlessiaとその子孫にAmulet of Kingsと帝都のEternal Dragonfiresを与えた。かくしてAlessiaはCyrodilic Amulet of Kingsの最初の所有者となる。アミュレットの中央にある宝石は赤いダイヤモンド。これは帝国の象徴であり、Septimの系譜の象徴でもあると後に語られる。それは各々Divinesを表す八つの宝石に囲まれている。 帝国がAkatoshとその縁者を崇拝し続ける限り、Alessiaの後継がAmulet of Kingsを伝え続ける限り、Akatoshと縁者はTamrielとOblivionの境を強力に分かつ。それゆえ死すべき定めの人は恐るべきDaedra Lordを呼び出す者たちを決して怖れる必要はない。 しかし、もし帝国がNine Divinesへの献身を怠るならば、もしAlessiaの血の系譜が途絶えたなら、その時はTamrielとDaedraの世界の壁は崩れ、Daedraの崇拝者はDaedraの僕と不死の魂を呼び出し、人の種に禍を為すであろう。” 「Trials of St. Alessia」にはAkatoshが燃える竜の血を与えた時にAlessiaにこう言ったと書かれてある。 “これはまた、汝が血の盟約と信仰の誓約の印なり。汝と汝が子孫がAmulet of Kingsを身に帯びる限り、このDragonfireは永遠の炎たり続ける。全ての人の神々への忠誠の証として。汝とその全ての世継ぎにおいて、竜の火が燃え続ける限り、我が心臓の血はOblivionの門を堅く閉じる事を誓おう” “Dragonfireは汝が支配を強める限り、帝国の栄光は永劫に広がり続けるであろう。なれど竜の火が途絶え、Amulet of Kingsを身に帯びる血の盟約が途絶えたなら、その時は帝国は闇に堕ち、混乱の魔王たちが地上を支配するだろう” そしてそのAmulet of Kingsは私が持っているわけだ。なるほど。 …。 感心してる場合か!!くそぉ!皇帝のクソジジイめ、とんでもないものを押しつけやがったな!陰謀ジジイ、死んで尚我らに仇為すか! Alessiaの石を調べに来たのは、Amulet of Kingsの最初の所有者が彼女だったことを偶々思い出したから。そのお守りと引き替えにAlessiaが馬鹿な契約をしでかしたと子供の頃に聞いた憶えはあったんだが、こんな話だったとは知らなんだ。現世は魂の煉獄、タダで楽はさせませんがモットーのNine Divines。公正だが残酷な神と取引なんかすれば、いつかはツケを払わされることになる。 お家騒動万歳!皇帝の血筋が途絶えるぐらいなんだ、因果応報、ざまぁみろぐらいの気分だったが、そんな物騒な契約を天空神と交わしていたとなると別だ。こんなヤバイものとっとと返すに限る。 とは言うものの…誰だっけ?これ渡せとか言われた相手は。とっくに忘れてるわよ。Chorrolの街の前にあるWeynon修道院が届け先なのは憶えてるけど。 まぁ、行ってみたら分かるだろうというアバウトな思考で、私はババを手放すべく帝都を出てChorrolへと向かった。 夕方、修道院に到着し、中で一番偉い人を探したら2階にいるJauffreという人らしい。上がって見ると、これがなんか眠そうな爺さんで、目をしょぼしょぼさせながら読書中だった。 「ようこそ、私がBrother Jauffreです。何かお役にたちますかな?」 「これをお届けに」 私は皇帝のお守りを手に来訪の目的を伝えると、Jauffreは訝しんだ。 「まさか。皇帝以外にそのお守りを手にすることは許されていないのですが。見せて頂けますか」 Amuletを渡すと、たちまち眠そうな眼を見開いて驚愕した。 「おお、神よ!まさにAmulet of Kings!」 どーしてこう帝国人は芝居がかった驚きかたするのかしらね。 「貴女は何者です?これをどうやって入手しました?貴女は皇帝の死を何か知っているのですか?」 その質問だらけの質問に応えるべく、皇帝の最後の言葉を適当にかいつまんで伝えた。いえ、本当に適当に。ほとんど憶えてなかったりするんで。 それでもJauffreはおおよその事は理解したよう。じっと話に耳を傾け、しきりに頷いていた。 「貴女の話と同じくらいありえないことでしょうが、私は貴女を信じます。ただUriel Septimの奇妙な運命のみが、貴女にAmulet of Kingsを私の元に届けさせることができたと」 この爺さん一体何者なんだ?皇帝の事をよく知ってるみたいだけど。 「このお守りがOblivionのゲートに関わると聞いてますが?」 「彼の意図は私にはとても計りきれません。皇帝はOblivionの地獄から某かの脅威を認めていました。破壊の王子Mehrunes Dagon、Oblivionの王の一人です」 End of Times教団の予言に出てくる厄災の王子の正体はMehrunes Dagonか。文字通り破壊のDeadra。騎士Dremoraたちの主人だ。 「ですが定命のものたちの世界は、魔法の障壁でOblivionのDeadraたちから守られているはずです」 残念ながらその障壁はとっくにガタがきてるわよ。今じゃ下級Deadraなんてその辺の洞窟にゴロゴロしてるんだし。だいたいAzuraなんか昔からちょくちょく地上に現れてるじゃない。知らないのかしらね。 「はっきりとは分かりません。皇帝のみが即位の儀式の後に真実を知るのです。The Amulet of Kingsは古きもの。聖Alessia自身が神より賜りました。偉大な力の聖遺なのです。皇帝が冠を頂いた時、帝都の寺院のある場所でお守りを使いDragonfiresに火を灯します。皇帝が崩御され、新たに冠を頂くものがない今、寺院のDragonfiresは何世紀もの間で初めて闇に包まれています。Dragonfiresが皇帝のみが気づいておられた厄災から、我らを守っていたという事でしょうか」 あ、一つ思い出した。 「確か、皇帝は皇子を捜せと言ってましたよ」 「私は彼の者の存在を知る、数少ない一人です。数年前、Urielの身辺警護の長を務めていましたから。Bladesです」 嘘! あんたがBladesの長だって? 「ある晩のこと、Urielは私を彼の私室に呼ばれました。籠の中で赤ん坊が一人眠っていました。Urielはその子をどこか安全な場所に移すよう私に言いつけました。彼は赤ん坊については何ひとつ語りませんでしたが、けれども私はその子が彼の息子なのだと知ったのです。時折、彼は子供の成長について訪ねていましたから」 …。 「今や、この庶子がSeptimの座を継承する者でしょう。まだ彼が生きていれば」 「誰なんです?」 「その者の名はMartin。彼はKvatchのAkatosh教会で僧職にあります。貴女は今すぐKvatchに行き、彼を捜してはくれまいか?もし敵が彼の存在に気づけば、気づいているでしょうが、彼はとても危険の中にいるのです」 …うちの家訓を知らないわよね。皇帝とBlades許すまじなんだけどさ。 ま、いいわ。やりましょう。 ババ抜きのババは私の手を離れ、今はこのJauffre爺さんの手に移った。私は先に上がって気軽なもの。その息子とやらが、父親の負債をどうするのか高みの見物といきましょうか。 その後もJauffreの話は続き、Bladesのことを嬉々として語り始めた時には切り捨てたくなったけど、最後まで付き合った。どうせ一度聞けば二度とは聞かない話だ。 私はWeynon修道院を出て、Anvilへ向かった。冒険者はボランティアよりお仕事が優先。 ギルドで珍しくも一心不乱に打ち込みを続けるAzzanに聖Alessiaの石の件を報告すると、やはりもう仕事はないと返答された。当然のように彼はCheydinhalのBurz gro-Khashの元を訪れるよう指示してきた。はなっからそのついでにKvatchに寄ってみることにしていたので問題なし。 翌朝にAnvilを出発し、Gold RoadからKvatchへ入る道の途中であわくって走ってくる男がいた。懸命に叫んでいる。 「行くんだ!時間がまだあるうちに走れ!ガードはまだ道を封鎖してるが、飲み込まれるのはもう時間の問題だ!」 「…何かあったの?」 「もうお終いだ!知らないのか、あんた?」 知らないも何も今来たばかりだし。随分錯乱してるわね、この人…と他人事で眺めていたが、次に男の口から出た言葉は無視できなかった。 「昨日の夜、DaedraがKvatchにあふれ出した!燃え立つ門が城壁の外に現れたんだ!Oblivionの門に間違いない!」 「!」 「巨大な怪物が現れた…悪夢から飛び出してきたみたいな…まっすぐ壁を乗り越えてきて、爆炎が。奴らが群がって…殺した」 「まさか街が全滅したって言うの?」 「行って自分で確かめてみろ!Kvatchは煙だらけの廃墟だ!俺たちは皆逃げた、分かるか?他の連中は死んだんだ!」 げ!まずい、皇帝の息子はどうなったんだ? 「誰も残ってない?」 「Savlian Matiusと…そのほかガードが何人かいた…俺たちの脱出を助けてくれた…彼らは奴らが出てくるのをせき止めてる、街の門の真ん前で。Savlianは道を押さえるって言っていた。無理…無理だよ、俺は信じてない。奴らは止められない。あんたも見れば分かるさ。俺は手遅れになる前にここから逃げるぞ!奴らは間もなくここに来るんだ、言うことを聞け、逃げられるうちに逃げろ!」 Kvatchから逃げてきた男Hirtelはそう叫んで街道を走り去った。 …結局、こうなるんだろうな。私は東の空を見やった。遠い故郷の空。 街の噂にはなっていたけど、残されたTribunal、Vivecも地上を去ったんだろう。話好きの面白い神様だったんだけどな。いつかこの日がくるとは知っていたけれど、寂しいわね。 「希望は消えた。帝国の系譜は死んだ。契約は破棄された。悪魔の勝利だ。我らの祝福はいずこ?我らの加護はいずこ?神はいずこにおられる?悪魔が凱歌を唱え、我らはただ滅ぶのみ」 キャンプの先で世紀末な詩を諳んじてる牧師がいた。鬱陶しいたらありゃしない。異界の門が一つ開いたくらいで神や悪魔の大安売りだ。 急な坂道を登って行くと不意に空が茜に染まり始めた。夕暮れにはまだ早い。考える間もなく空は見る見るうちに真っ赤に焼き付き、雷鳴が響いた。 「あらま…」 門を通じて異界が溢れてきてるんだ。RedMountainと同じように。 ふん、私はその死霊の国の空を眺めて育った。今更こんなもの珍しくもない。 されど地獄は我が故郷なりだ。
by yamanobe26
| 2006-06-30 19:03
| Oblivion日記本編
|
ファン申請 |
||