カテゴリ
ご注意 Simらし本編 Simらしスナップ Sims2使用素材 Fallout3日記 Index Fallout3日記 Oblivion日記 Index Oblivion日記本編 Oblivion日記外伝 Oblivion日記SI Oblivion日記MOD編 Oblivion日記W Skyrim日記 Index Skyrim日記 その他のジャンル
最新の記事
|
クエスト名『An Ally』
性別以外の一切が不明な謎の男、Saint。いるなら下水道の何処か、おいそれと近寄れない場所、そう睨んでいたRighteousのリーダーはなんと街中に潜んでいた。 「空き家に売出し中の看板か…してやられた」 「考えたわね。他の区からスラムへ越そうなんてのは余程の酔狂者だけだし」 「お前のことか?スラムの住民にしても、まさか売り家に人が住んでるとは思うまいな」 看板一つで完璧な擬装とは恐れ入る。狡猾で大胆、噂通りのキレ者とRuined-Tailも脱帽したが、居場所が判っただけで依然としてSaintは謎の男のままだ。姿を確認したのは一瞬だが、賊を率いる首領に相応しい容姿の人物に見えた。果たして何者やら… 狭いながらもWindfall島は標高の高い山脈がなく平坦な土地が多い…って、大陸のくせに一直線の道が橋しかないCyrodiilがおかしいんだけどさ。 真っ直ぐな街道の先で二股を西へ入ってすぐ、丘の下に集落と巨大な石像が見えてきた。 こうも堂々と奉られてると真っ当な神様のような気がしてくるから不思議。あくまでも気の迷い、魂の簒奪者Molag Balは人間なんざ奴隷だと嘯く混じりっけ無しの邪神である。善良な帝国人は間違っても信仰しない。 「そのはずだけど…」 「そうか…なら、アレは何だ?」 Ruinの視線の先であり得ない光景を見た。中身のない衣類だけが鍬を持ち、土を掻く姿。何度目を擦っても中身のほうは現れない。 村の佇まいは長閑な田舎の風景画を思わせるが、そこかしこに場違いなシロモノが描かれていた。 ガード、畑を耕す農夫、羊の世話番や庭師等…住民は全て幽霊。生きている者は一人も見あたらなかった。 「ここって、ゴーストタウン?」 「幽霊が人参を食べるならな。生きてる者がいるはずだ」 ごもっとも。Ophiaは交渉相手としてKnawl Vilanteという男の名をあげた。死人と取引せよとはさすがに言うまい。 「何故、我々がそんなことを望む!?政治とはどんな関係も持たぬよう避けてきた。我々は研究と調査、ただそれだけの為にここにいる。協定はあくまでも便宜上のもの、安全を確保する為の一時的な処置だ」 「Righteousと協力関係にあると聞いたけど?」 「そうではないんだ。そのように見えるかもしれないが、私は臨時のオブザーバーに過ぎないし、彼らと手を組みたいとも思わない。少々問題が起きて解決の手助けに彼らを利用しただけで、実際、彼らには不愉快な思いをさせられてる」 「それはお互い様でしょ」 革命騒動から手を引け、Valo騎士団からのメッセージを伝えるとKnawl Vilanteは困惑した。自分たちはただの研究者で政治に関心はない、誤解であると。 なーにが誤解か。死人使いがこんなド僻地で何やってるのよ。 「街を除けば、ここは大半がTamrielから忘れられた小さな島だ。我々は大陸本土での汚名と迫害を逃れ、安心して暮らせる場所としてWindfallを選んだ。技術的な研究と、他の皆がそうであるように普通の暮らしが出来る場所が欲しかった。我々はただひっそりと生きたいだけなんだ。だからこの場所に教団を設立することを選んだ。ここが安住の地だ」 「貴方が指導者?」 Knawlは首を横に振った。 「Todwardが死霊術の発展の為にこの教団を作った。主な活動は研究と実験で、我々は多くのネクロマンサーが持つ野望を支持しないし、彼らと関係する気もない。死霊術の研究と調査は人々の為に利益があると信じてる」 死霊術を扱う輩全てが黒い蟲の信者と決まったものでもなく、学問的な研究に従事する者はMorrowindのTelvanni家の他、ギルド内にも少数だが存在する。例えば大学図書館のTar-Meenは許可を得て邪法の儀式を研究している。蝋燭教団も断じて世に騒乱をもたらす狂信者の集団ではないとKnawlは訴えた。 Knawlの釈明が出任せとは思わないが帝国管区内での死霊術の使用は御法度だ、益のあるなしに関わらず。私の立場では容認し難い。 交渉を躊躇っていると相棒が前に出た。 「…もし君たちが問題を解決出来るなら彼らに協力関係の解消を伝える。だが、我々はどちらの味方もしないぞ。中立を再確認するだけだ」 「それで充分だ」 「Ruin!」 Ruined-Tailは抗議を手で制し、Knawlに先を促した。 「我々が使役する死体はNarnのところから送られてくる。数週前までは全て順調だった。今現在は、どうしたわけか、届かなくなった。彼らが注文通り働いてくれないんだ。何が起きたのか判らない。新しい死体の供給元を探すのは、一番頭が痛い。Narnと話をしてくれ。トラブルの原因を突き止めて、元に戻せるならそうして欲しい。無理なら他の手だてを考えなくてはならない」 「了解した」 「俺はギルド所属の魔術師ではないから問題あるまい。お前は耳を塞いでおけばいい」 勝手に交渉を成立させたRuined-Tailは少しも悪びれた様子がなく、素知らぬ顔。 「ネクロマンサーを放置するのは危険だわ」 「…なら、騎士団の任務はどうする。皆殺しにして中立に戻すか?彼らは墓荒らしですらない、人畜無害な学者だぞ」 「死霊術に正しいもへったくれもないわよ」 Knawl Vilanteがどう言い繕おうと大多数の者には死人を操るアーツなぞ無用の長物だ。Ruinは同感だと頷いた。 「何?」 「彼らを本土から追い出したのはお前らだろ。辺鄙な島でひっそり暮らしたいと願う者ぐらい放っといてやったらどうだ?」 Ruinは逆に非難してきた。 「どうあっても見逃せないと言うなら、勝手にしろ。俺は手を貸さん」 若干頭が冷えた。すっかり忘れてたけど、Ruinも似たような境遇、逃亡者だっけ。教団に幾らかのシンパシーを感じるらしい。 選択肢は二つ。無情にもKnawlたちを斬るか、私が目を瞑るか。 「数週間前だ、あのRedguardが現れたのは。それ以前に見た憶えはないが、その後は定期的にやって来た。蝋燭教団への定期便を調査する為にWindfallのお偉いさんから送り込まれたと。何処のイカレ野郎かと最初は笑ったさ。随分とご立派な書類を何通か見せられたよ。正直サインは読めなかったが、押印はかなり権限のある誰かによるものだとは判った」 「押印?」 「要求は調査のみだったので、勝手にさせた。随分と時間が掛かってるようだが。はて、何をやってることやら」 Narnとその一味の正体は噂の墓荒しグループ。強突張りの悪党で、クライアントの使いで来た旨を伝えてもはぐらかしにかかり、結構な金子を掴ませてようやく口を割らせた。教団への納品が滞ってる理由は何処ぞの役人の手入れのせいですと。 「疑ぐり深い奴だな、まったく。まぁ…小遣い分程度には、奴の調査を邪魔しないよう計らってる」 「名は?」 「それを聞こうなんて思いもしなかったな」 「何処にいる?」 「どうして俺が知ってる?」 鼻薬が切れたらしく、再びはぐらかしにかかるNarn。 「いや…まぁ、金額次第だが…」 「いくら欲しいの?」 「500」 テーブルにコインを積み重ねるとNarnはニンマリと笑った。 「金をドブに捨てたな、お嬢ちゃん。奴はここの地下にいる」 「放っとけ。端金だろ」 「何の用だ?調査の邪魔をしにきたのか?」 「へ?…いえ、貴方が役人?」 「そうか、深入りは関心しないな」 突然、戦斧を振り上げると男は最上段から振り下ろして来た。 「大丈夫」 邪魔しに来たと正直に伝えたわけでもないのに何故襲われる?男の骸から身分を示す品は何も出てこなかった。Narnが見せられたという書類も。 「深入りは関心しない…蝋燭教団に関わるなって警告よね」 「どうやら、教団が気に入らないのはお前一人だけじゃないらしいな」 顔見合わせ、二人同時に呟いた。 「「正体不明の敵がいる」」
by yamanobe26
| 2010-08-25 22:43
| Oblivion日記W
|
ファン申請 |
||