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クエスト名『Unsafe Working Conditions(前編)』
燃えたぎる溶鉱炉が夜空を赤く照らす不夜城、PItt。廃材から再生される膨大な鉄と引き替えに、奴隷たちは干からびた雑巾から水を搾り取るように酷使されていた。 死体を見ない日は一日たりと無い今日この頃、皆様ご機嫌いかがでしょうか、私はすこぶる元気です。 協力者Midea推薦の『鋼の塊集め』に志願し、職場となるSteelyardの扉を抜けた途端に犠牲者の骸がお出迎え。Steelyard行きは死刑宣告に等しいともっぱらの噂だ。どう考えても暇潰しに選ぶ仕事じゃないと思いますけど、とりあえず武器が入手出来たので文句はない。死体のすぐ側に突撃銃と弾薬が転がってる。プラス回収する鋼のインゴットが二個。持ってみると鉄の塊にしては異様に軽い。 歩き出してすぐ、金網の向こうで奴隷の男が奇怪な生き物と対峙していた。男は引けた腰でゆっくりと歩み寄るも、裸のGhoul?は彫像のように動かない。 一歩踏み出した脚を感知したか、こちらを振り返った顔は悪鬼そのもの。 物陰から更に一匹! 真っ赤に血走った目と異様に長く伸びる手足を持つMutant。その動きはFrog、蛙を思わせる。WernherやMideaの話から察するにTrogはGhoulと同じく放射能汚染の被害者です。見たところ変異はGhoulと人の中間程度…引き裂かれた男は怪物をBilly、行方不明になっているMillyの恋人の名で呼んでいた。となると、Ghoul化よりも進行が早く、変異と同時に精神に異常を来すのかも。檻の中で見た個体は猿のように小さかったけど、こいつの体格は成人男子並みにある。 失踪者探しは始まった途端にバットエンド。Millyには何と説明したものやら。 PittではWildmanと呼ばれている連中で一応、疫病の被害者ってことになってます。肉体はそのままだけど頭のほうがイカレた…つまりごく一般的な、Wastelandでお馴染みの薬中・アル中正統派Raider。 現場監督のEverettの話だとSteelyardの下層がTrog、上層がWildmanのテリトリーになってるらしい。その境界付近で。 “俺はもう駄目だろう、Milly…すまない。俺が戻れないと誰もが思っているのは知っている。だが、皆は外で何が起きたのか判るまい。やったのはTrogじゃない…他の奴、Wildmanどもだ。製鉄所じゃWild Billと呼ばれるこの俺が。笑ってくれ。インゴットを探すのは楽だった、そこら中に落ちてる。難関は製鉄所へ戻るルートだ。愛用の銃は一度ならず役だってくれたが、すぐに手に余る事態だと思い知った。銃声がWildmanどもを呼び寄せる、連中に見つかるのは時間の問題だろう。製鉄所の皆を失望させるのは残念だ。伝えてくれ、俺は諦めることなく困難に挑んだと。…じゃな” 残したメモには悲壮な決意が綴られていた。Billyは鉄の塊を拾ってSteelyardの上層へ入り込み、Wildmanの襲撃を受けて死亡した。つまり、入口でTrogと対峙していた奴隷は勘違いの末に殺されたってことになります。なんともやるせない話だ。 Wildmanを狩るのはひとまず中止。Downtownへ戻りMillyに遺品を渡さないと。 スラムでBillyの遺品を受け取ったMillyは声を詰まらせて嘆き、トボトボと歩き去った。恋人が怪物と化す前に死んだと知っても慰めにはならない。彼女もそう遠くない将来に変異が始まる。掛ける言葉なぞ何処にある。 「いいところへ来たわ。Ashurの命令よ、全員広場へ集まれですって。噂だとアリーナを開催するつもりらしい。これを待ってた」 彼女の口から出てきた怖ろしく時代錯誤な言葉に耳を疑った。 「…は?」 「アリーナ、闘技場よ」 「何ですか、それ?」 「読んで字の如し。時折、Ashurが開くの。望むならいかなる奴隷も闘士と戦える。もし貴女が勝てば貴女は自由。更に肝心なのは、Ashurの取り巻きになれる。奴隷が直に彼と話す方法はこれしかない」 聞かずとも言葉の意味は知っている。何の脈絡もなくいきなりGladiatorになれと言われても困るという抗議のつもりでしたが、Pittで生まれ育ったMideaには理解の外。 つくづく単純明快なWastelandがなつかしい。が、ここPittではその流儀が通用しない。 「私は彼がどうなろうと気にしないけど、でも駄目よ。Wernherが…彼にも計画があるの。私たちだって考え無しで武器を作ってきたわけじゃないわ、知ってるでしょ。Ashurに会いさえすれば余裕でCureに手が届く。手に入れたら私のところへ持ってきて。さぁ、外へ出てAshurの演説を聴きましょう。警備に見つかったら、また揉めるわ」 話を打ち切り、彼女はさっさと扉を出て行った。 Mideaの後を追って路地裏に出ると、集まった奴隷をビルを囲う足場から見下ろす男が威勢良く演説をぶっていた。 その声は聞く者に畏怖を与える。Pittの支配者AshurはPower Armorを纏う盛強な老人。他を圧して神の如く振る舞い、問うた。 "そこで諸君等の奮闘を称え、忠誠心厚き労働者達に問おう!汝らの中に自由の為に闘う気構えを持つ者はいるか!?" 身じろぎ一つしない奴隷たちの中でMideaが震える両の拳を握りしめて叫んだ。 「どうする、 Ashur!立ち向かう気のある者を本当に送り込むことが出来て!?」 スラムにMideaの声が響き渡る。彼女の姿を捉えたAshurはそれを遮るかのように声を発した。 "マダム。いつの日か我々皆が真の意味でこの世界の脅威から解放されねば、君の言う労働者の自由も夢でしかないのだよ" 「…どういう意味?」 Ashurの返答にならない返答を訝しんでいると双眼をギラつかせたMideaが振り返った。 そう言い捨てて彼女は逃げるように部屋へ戻っていった。
by yamanobe26
| 2009-11-16 18:53
| Fallout3日記
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