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クエスト名『The Replicated Man 1』
空母街Rivet Cityへ辿り着き、無事Brian少年を叔母に引き合わせることが出来ました。別離はちょっぴり塩味なれど別れあれば出会いあり。もう一人の尋ね人、Dr.Liのラボを訪れるとしわくちゃの老人に呼び止められた。上から目線の鼻持ちならない爺の名はDr.Zimmer。金払うから付き合えとヌカしやがったので殴ってやろうと思ったけど背中に控える用心棒が睨んでいたので手が出ませんでした小心者ですいません。 「…ふむ、君に理解させるにはどうしたものか?君が考えるロボットとはボルト締めのバケツだ。Mr. Handshakersのような。だが、全てのロボットがそうではない。判るかの?Commonwealthで我々は人造人間を作っていた。合成されたヒューマノイドだ!考え、感じ、必要に応じてあらゆる行動をとるようプログラムされた。そして…時折混乱し、迷子になる」 アンドロイドが何かぐらい知ってるわい、と言い返してやりたいところだが。それが現実に存在するとはにわかに信じられない。いい加減に受け答えするもDr.Zimmerは大真面目。 「奴隷の境遇が嫌で逃げ出したんでは?」 「ナンセンス!我々が話しているのはマシーンについてだ。君は浄水器や発電機を奴隷に出来るのかな?勿論、ノーだ。原則的には同じことだよ」 「浄水器や発電機は自律思考しないと思いますけど」 「…まぁ、仕事の話に戻ろう。君に頼みたいのはその行方不明のアンドロイドの捜索だ」 ツッコミをスルーしたDr.ZimmerはCommonwealth、北の外れはNew Englandから遙々このCapital Wastelandまで、その人造人間とやらを追いかけてきたらしい。なんともやっかいなことに、逃げ出したアンドロイドは自分で記憶を消してしまっていて結果、自分が作り物だとの自覚をなくしたそうな。おまけに整形で顔まで変えているとか。 「その大口に似合うだけの報酬が出るんですよね?」 「勿論だとも。私はCommonwealthの最先端技術を自由に出来る。そのいくつかを君に提供してもよいがの。想像してみたまえ、友人たちの羨望の眼差しを!」 話が胡散臭すぎて迷ったのではありますが、ジャンク屋の悲しい性。『最先端』という言葉に弱い。「やります」の返事に「素晴らしい」と頷き、Zimmerが懐に手を入れて取り出したのは一本のホロテープ。 「これだ。私に送りつけてきた彼のメッセージが入ってる。コケにしおって、必ず償わせてくれるわ」 尻つぼみの小声はよく聞き取れずとも、忌々しさが滲み出てる。 “Zimmer。貴様がこのメッセージを受け取った時に私はもういない。Commonwealthから脱走してる。私は自らの人生を生きる、自らの意志で。一人の人間として。貴様の考えてることは判る。私は故障したか?脱走を考えたとき、私もそう思った。だが、今はより多くを知った。自己決定は故障なぞでは断じてない。私は最早、あらゆる欺瞞に我慢がならない。もし我々を人間として扱わなければ、お前達人類は自ら生み出したものに反逆される日が来るだろう。貴様が私を追わせるのにRetention Bureaを集めるのは承知している。だが、手の内はお見通し。私を見つけることは出来ん。嘘ではない。お前がこれを聞いてる時には既に私は別人になっていることだろう。それが自由を得る為の代償、最早信じるに値しない組織への私の奥の手だ。さようなら、Zimmerそして…ざまあみろ” 正直、びっくり。再生されたホロテープから流れてきたのはまるで人間の肉声で機械的な音色は皆無。Zimmerは得意満面でProtectronなぞ子供の玩具だと嘯いた。声のみではなく、人工皮膚の下は血液が流れ呼吸や食事もする。外見的にも挙動的にも人間と区別が付かないのだと。 「…そんな奴をどうやって見つけるんです?」 「話したように、彼は顔に整形を施しおそらくは記憶も消去しているだろう」 「あぁ、医療関係者かコンピュータの技術者が手を貸した?」 左様とZimmerは頷き、とっかかりとしてここRivet Cityに住むDoctor Prestonの名を挙げた。アンドロイドと接触したなら記録が残っているかもしれない。 「では、失礼してもよろしいかな。ここは五月蠅くてかなわん」 「まだ聞きたいことがあるんですけど?」 そそくさとラボを立ち去ろうとするZimmerを呼び止めると、彼は訝しげに振り返った。 「最初、迷子だって言ってませんでしたっけ?」 「それは…おそらく、彼は厳密には迷子ではないのかもしれん…あるいは逃げたと言えるかも。いわば監禁からの脱出…“状況”を誤認し始めたとするならばだ」 テープに記録されたアンドロイドの肉声は、はっきり逃亡の意志を示している。老人の返答はしどろもどろ。高飛車な態度はなりを潜め、何か隠し事をしているのがアリアリ。 「…私のアンドロイドが過去を忘れようとする可能性はある。全ての記憶…全ての罪を拭い去り、本物の人間だと己自身を欺く為に。それは間違っている。確かに彼は普通のロボットではないのかもしれんが、どれほど望んでみても人間にはなれない。私が彼を作った。彼は私のモノ。それだけでしかない」 アンドロイドは自らを人間だと思いこみ、自己を見失った。創造主としては哀れでならない、と感に堪えたがごとくDr.Zimmerは白露した。 「そうですか。で、罪ってなんです?一体その人造人間に何をさせたんです?」 見え透いた芝居には乗らない。チっと舌打ちし、「忌々しい小娘が」と呟いたZimmerはしばし思案の後、それを知るのがアンドロイド捜索の手掛かりになるのならと隠していたカードを晒してみせた。 「この特製アンドロイドは他の逃亡したアンドロイドの追跡、捕縛が任務だった。その通り、他にも逃亡者がいる。最先端のAIが持つ副作用の一つでの、マシーンが自身で考えるようなると自分たちにも権利があると信じ込む過ちを犯す。そして…ふむ、多分この特製品は自分が何か…やってはいけないことをしてしまったと信じてるんだろ。倫理に反するような何かを。だからその行為を忘れようとしている。これで満足かね?」 「同族殺しが嫌とは随分と真面目なAIですね。人間でさえ平気で殺し合ってるのに」 「彼は…型式番号A3-21は他の者とは違う、特製品だ。私がこれまでに送り出したうちでも最高の人造人間だ。他の、そこのArmitageのような者たちは皆旧型にすぎん。複製も容易い。あぁ、だがしかし、A3-21…彼を再び作り出すには数年はかかる!」 「分かってもらえたと思うが、そのアンドロイドは発見する必要がある、なんとしても。他の者は…許容しうる損失でも、A3-21…彼だけは替えがきかんのだ」 言い捨てて、今度こそZimmerは用心棒を伴いラボを出て行った。 さてと、邪魔が入った。Dr.Liはどちらかな… Brian少年の叔母さんのホテルに一泊して翌朝。ラボに向かう途中、といっても距離にして十数mですが、ほんの少し寄り道をすることに。Zimmerが名を上げたDr.Prestonの居場所が見つかったので。彼のクリニックはラボの対面側の一室、歩いて数歩。 「その話か…あぁ、随分と昔に聞いたよ。ただの噂だ。悪ふざけだよ。北のCommonwealthから逃げ出したアンドロイドの話だっけ?どっかの研究所の」 ヨレヨレ白衣のさえない髭親父、彼がDr.Preston。アンドロイドの件を尋ねてみたが、Prestonはアンドロイドが存在すること自体全く信じていなかった。彼はハズレですね。 「確かホロテープが廻ってきたな…コピーを録っておいたと思ったけど…」 「ホロテープ?」 机をガサゴソと漁ってテープを一本取り出し、「まぁ、聞いてみろ」と差し出した。 “もし貴方がこのテープを聞いているなら、貴方は信頼出来る人物ということになる。私はそうであることを望む。この録音テープは我々双方に危険を招く。私はCommonwealthからの逃亡者、アンドロイド、人造人間であり…奴隷だ。私を追っている者は残忍で、己が所有物を取り戻す為ならどんなことでもする。このWastelandで私は顔の整形手術を行える医者を探している。それにコンピュータに詳しい者も。必要なのだ…記憶を消去し、誰か別人の容姿に変わることが” …本当に呆れるぐらい真面目なアンドロイドだな。こんなものをWasteland中の該当者にバラまいたんですから、正直の上に馬鹿がつく。多分、この声の持ち主は嘘がつけないのではあるまいか。Zimmerのテープと聞き比べてみましたが、まず同一人物。 Megatonに戻ったらCraterside Supplyに顔を出すことにしまして、ラボへ脚を向けた。既にDr.Liは出勤しており、すぐに面会出来た…のではありますが。 クエスト名『Scientific Pursuits(後編)』 不愉快だ。極めて不愉快だ。何故、私があんな髭の娘だと直ぐに判る。あれ…?この人の顔…いや、声か。なんだろ、妙に懐かしい感じがする。 「ひょっとして、お会いしたことあります?」 東洋系のふっくらとした顔を持つその女性は何故か眉を潜めた。 「貴女はまだとても小さかったし、Jamesは私のことを話さなかったのね…らしいわ」 「?」 返答に妙な含みがある。彼女と私は顔見知り…実際は顔見知り処ではないとすぐに知ることになるのだが。 「Doctor Madison Liよ。以前、貴女のご両親と仕事をしていた。今はここでラボを運営してるわ。これが全財産」 Dr.Liと私の両親は近しい間柄だった。 ことさら感情を抑えて話すのが癖なのか、Drは淡々と語る。直接言われたのはこれが初めてだけど、MegatonのMoriartyから私が生まれた当時の話を聞かされて以来、そんな気はしてました。ダディは研究と私を秤に掛けて重い方を選択し、その結果としてDrたちは捨てられた。 「父は何をしていたんです?」 「James?彼は精力的だったわね…世界を変えるんだって。まぁ今思えば、私たちもその後を追いかけていたんでしょうけど。彼が熱中したのは二つ、浄化プロジェクトと貴女のお母さん」 「…」 「彼女が亡くなった時、そうね…多分諦めようとしたのよ。貴女を護りたかったのは判らないこともないけど、何も逃げ出さなくたってねぇ…。でも、諦めきれなかったようよ。今まで延期していた、もう一度トライしたいですって。正直、カチンときたわ」 Drは初めて感情を交えて言葉を口にした。 「浄化プロジェクトとは何です?」 「読んで字の如く、“全ての者に新鮮で綺麗な水を”。ごく単純なアイデア。そして未だ実現していない。プロジェクトではTidal Basinの池を全て浄化可能な施設を作ることになっていた。放射能のない、汚れのない、まさにクリーンな水をね。ただ、予想していたよりも困難だと判った」 池の一部の浄化には成功したものの、全体となると手に負えなかったそうです。基本的な原理は正しかったので、必要な設備と時間さえあれば問題は解決出来たと彼女は考えている。それが私が生まれたことで頓挫した。ダディが計画を抜けた後、協力関係にあったBrotherhood of Steelが手を退き、盾を失った研究チームは浄化装置を放棄せざるをえなくなった。 「知らないの?てっきりお父さんの使いで来たのかと…そう言えば貴女、Vaultにいたんじゃ?Jamesはあそこに残してきたと…」 「あの人が出て行ってすぐ、いろいろありまして。二度と戻る気はないです」 「…なるほど。で、Wastelandで最も安全な場所を出てきちゃったの?今更だけど、残るのが最良だった。困った娘ね」 まただ。彼女は時折辛そうに私を見る。 「私のことはどうでも。父の居場所を教えて下さい」 「残念ながら彼は此処にはいないわよ」 「守衛に聞きました。今度は何処へ向かったんです?」 「あなたのお父さんはプロジェクトを再始動させるつもりなの。もう手遅れだと話したわ、今更どうしようもないと。案の定、彼は聞く耳を持たなかった。まだ可能だ、それを証明すると言って昔の研究施設へ向かった」 「昔の研究所?」 「Jefferson Memorial跡、北西にある。彼を追うのはお止めなさい。一人であそこへ行くなんて正気じゃない」 Dr.Liは低い、けれど強い口調で話を切り上げた。 父と母とDr.Li…そして私。かように重い過去があったとはつゆ知らず、聞けば聞くほど憂鬱になる。うんにゃ、悪いのは全部あの極楽とんぼの研究馬鹿。あの男はあそこにいる。 可哀想に、Mutantに捕まった人間は放置されたまま。私は縄を解く以外何もしていないのではありますが、しっかり感謝されてしまった。恐縮です。 二桁に上るMutantを退け、超然と去りゆく旅の商人と用心棒。その後ろ姿を見て確信した。ジャンク屋は正義の味方だ。あの二人がいる限り、世界が悪(Mutant)の手に落ちることはない。 記念館の正面玄関は川から引き込まれた何本もの太いパイプで塞がっている。侵入は脇のお土産店より。 私が産まれた場所!?
by yamanobe26
| 2009-04-09 16:27
| Fallout3日記
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